キバンジロウ(読み)キバンジロウ(その他表記)Psidium littorale(P.cattleianum); strawberry guava

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キバンジロウ」の意味・わかりやすい解説

キバンジロウ(黄蕃柘榴)
キバンジロウ
Psidium littorale(P.cattleianum); strawberry guava

フトモモ科の常緑高木で,キバンザクロ,テリハバンジロウともいう。ブラジル原産。幹は赤褐色で,サルスベリ (猿滑)のように毎年樹皮がむけ,平滑で光沢がある。葉は短い柄で対生し,長さ5~8cmの倒卵形で先はとがり,全縁で質は厚い。葉面は濃緑色で光沢があり,葉脈は目立たない。春に,枝の上部の葉腋に淡黄白色の花をつける。花は径2~3cm,4弁であるが多数あるおしべが淡黄色でよく目立つ。果実は長さ4~5cmの卵形で熟すと黄緑色となり,頂端付近に4枚の宿存萼が突起している。果肉は白く,甘い汁液に富み,生食したりアイスクリームに入れたりする。同属のバンジロウ (蕃柘榴) (グアバ) に比して果皮,果肉が黄色いのでこの名がある。熱帯各地で果樹として栽培,日本では小笠原諸島や沖縄の一部でときに栽培される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 猿滑

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む