キャナン(その他表記)Cannan, Edwin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キャナン」の意味・わかりやすい解説

キャナン
Cannan, Edwin

[生]1861.2.3. マデイラ
[没]1935.4.8. ボーンマス
イギリスの経済学者。オックスフォード大学に学び,1897年ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの経済学講師,1907年同教授,26年に引退。彼の経済理論への貢献は貨幣理論,人口統計学など多岐にわたるが,基本的には古典派的で,当時の正統であるマーシャルには批判的であった。主著『生産と分配に関する学説史』 History of the Theories of Production and Distribution1776-1848 (1893) ,『イギリスにおける地方税の歴史』 History of Local Rates in England (1912) 。その他『国富論』の綿密な校訂版 (キャナン版,1904) の公刊でも著名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キャナン」の意味・わかりやすい解説

キャナン
きゃなん
Edwin Cannan
(1861―1935)

イギリスの経済学者。オックスフォード大学を卒業後、1897年ロンドン大学の講師となり、1907~27年同大学の教授を務めた。彼はスミス経済学の正統を継ぐ学風で、特筆すべきはスミス『国富論』を綿密に校訂した、いわゆるキャナン版の刊行(1904)と、古典学派の諸文献を丹念に整理分析した『1776~1848年のイギリス政治経済学における生産・分配論史』(1893)である。このほか、貨幣論や人口統計論の面でも、古典学派的貢献が多い。

[一杉哲也]

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367日誕生日大事典 「キャナン」の解説

キャナン

生年月日:1861年2月3日
イギリスの経済学者
1935年没

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