クラマースの法則(その他表記)Kramers' law

法則の辞典 「クラマースの法則」の解説

クラマースの法則【Kramers' law】

恒星内部物質の輻射に対する不透明度に関する近似法則.次の二つの式で表される.

束縛・自由の転移については

自由・自由の転移については

κff=3.68×1022×&scriptg;ffX(1+X)(XY

ここで XYZ はそれぞれ水素,ヘリウム,その他の元素の質量存在比率(XYZ=1).ρ は密度T温度である.&scriptg; はガウント因子,t はギロチン因子と呼ばれ,量子力学に基づく補正因子であるがいずれも1に近い値である.

クラマースの法則【Kramers' rule】

行列式を余因数によって計算するための公式

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「クラマースの法則」の意味・わかりやすい解説

クラマースの法則 (クラマースのほうそく)
Kramers' formula

クラマースH.A.Kramersが1923年に発表したX線の光電効果的吸収の理論式に基づいて,それを光の波長について平均した近似式をいい,星の内部構造論に用いられる。密度をρ,温度をTとおけば,その式は,と表現され,比例定数化学組成に依存する。理論の見通しをつける目的には便利であるが,星のモデルの計算にはこの近似式でなく,詳しい数値表が使われる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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