クルックス管(読み)くるっくすかん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クルックス管」の意味・わかりやすい解説

クルックス管
くるっくすかん

イギリスクルックスが19世紀の終わりごろ、電子の各種現象を発見したとき使用した真空放電管。真空度は0.1トル(水銀柱0.1ミリメートルの圧力=13.3パスカル)程度である。

[岩田倫典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クルックス管」の意味・わかりやすい解説

クルックス管
クルックスかん
Crookes tube

真空度が約 10Pa以下の放電管。この放電管に高電圧をかけると,陽光柱がなくなって陰極暗部が管全体に広がり,ガラス壁が淡黄緑色のケイ光を発するようになる。この放電管を用いて W.クルックスは真空放電の研究を行い,陰極線が帯電した微粒子から成ることを発見し,W.C.レントゲンX線を発見した。クルックス管には,カナル線も生じる。

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