クロッサンドラ(読み)くろっさんどら

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロッサンドラ」の意味・わかりやすい解説

クロッサンドラ
Crossandra; firecracker flower

キツネノマゴ科クロッサンドラ属の総称。常緑低木または草本で,アフリカとアジアの熱帯に約 50種が分布する。披針形の葉は対生または輪生し,4稜の穂状花序を形成する。花は筒状花で筒部はきわめて細く,弁先は片側に向って5裂する。一般にジョウゴバナ (ヘリトリオシベ) C.infundibuliformisがクロッサンドラの名で鉢植えで流通する。直径約 3cmの橙黄色の花をつける。明るい半日陰で管理し,過湿に注意する。冬は明るい窓辺で 10℃以上に保って越冬させる。温室内ではほぼ周年開花する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロッサンドラ」の意味・わかりやすい解説

クロッサンドラ
くろっさんどら
[学] Crossandra infundibuliformis Ness.

キツネノマゴ科(APG分類:キツネノマゴ科)の草本性低木。インド原産で、高さ60~80センチメートル、分枝は少ない。葉は対生し、披針(ひしん)形、濃緑色光沢がある。6~9月、茎頂に密な穂状(すいじょう)花序をつけ、緋橙(ひとう)色花を次々と開く。葉と花の調和が美しい。栽培は容易で、普通は鉢植えにし、観葉植物と同じように管理する。繁殖挿木により、鉢に植え替えたあと一度摘心する。夏はやや日よけをした半日陰で育てるが、それ以外は十分に日に当てる。7℃以上あれば冬越しできる。

[鶴島久男 2021年10月20日]


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