実生(読み)ミショウ

デジタル大辞泉 「実生」の意味・読み・例文・類語

み‐しょう〔‐シヤウ〕【実生】

種子から発芽して生じた植物。挿し木・取り木に対していう。みばえ。
[類語]芽生える芽吹く芽ぐむ萌える萌え出る萌え立つ角ぐむ芽差す・芽を吹く・芽が出る芽を出す兆す芽出し芽立ち芽生え発芽出芽発根萌芽

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精選版 日本国語大辞典 「実生」の意味・読み・例文・類語

み‐ばえ【実生】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 植えたりつぎ木したりしないで草木が自然に芽を出すこと。種子から芽が出て生長すること。また、その草木。みしょう。
    1. [初出の実例]「神前、この松の実ばへせし代や神の秋〈芭蕉〉」(出典:俳諧・鹿島紀行(1687))
  3. 転じて、物事の起こるきざし。萌芽。発端。また、物事の自然に発生することにいう。
    1. [初出の実例]「われも余っ程臍より下に、分別のみばえが出来たやら堅い事いふな」(出典:浄瑠璃・双蝶蝶曲輪日記(1749)四)
  4. 親から生まれたもの。子。
    1. [初出の実例]「機転も利く音に聞く、鎮西八郎為朝が、落し胤のみばへの若者」(出典:浄瑠璃・仏御前扇車(1722)四)

さね‐おい‥おひ【実生】

  1. 〘 名詞 〙 株分け、さし木などによらないで、種子(たね)から直接草木が生えること。また、その草木。みしょう。
    1. [初出の実例]「ほうしがへりとひとやみるらん、この梅はさねおひにてはなきものを」(出典:俳諧・新撰犬筑波集(1532頃)春)

み‐しょう‥シャウ【実生】

  1. 〘 名詞 〙 つぎ木、さし木などの栄養繁殖によらないで、種子から発芽した植物。みうえ。みばえ。
    1. [初出の実例]「此人先菊之丞が実生(ミセウ)にはあらがねの、土の中より掘り出したる分根なるが」(出典:談義本・根無草(1763‐69)前)

み‐おえ‥おへ【実生】

  1. 〘 名詞 〙みばえ(実生)和玉篇(15C後)〕
    1. [初出の実例]「実生(ミヲヘ)を、御手づから〈略〉うへさせ給ひければ」(出典:随筆・戴恩記(1644頃)上)

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百科事典マイペディア 「実生」の意味・わかりやすい解説

実生【みしょう】

種子から発芽して育った幼植物。一般に子葉または第1葉を残している期間のものをいう。園芸では実生繁殖とか実生苗という言葉が使われる。有性繁殖の基本的な現象であり,種まきと同意にも使われる。
→関連項目アガパンサスアルケミラアンスリウムエオニウムエキザカムカラー(植物)カランテカンガルーポークロッサンドラグロリオサクンシラン(君子蘭)ケンチャヤシサンダーソニアシンノウヤシドゥランタドラセナネリネパイナップルリリーハナニラフウセントウワタブルースターレウココリネ

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改訂新版 世界大百科事典 「実生」の意味・わかりやすい解説

実生 (みしょう)
seedling

種子から育てた植物をいい,園芸では種子による繁殖を実生繁殖と呼ぶことが多い。他殖性植物でも,遺伝的に純粋か,純粋に近い品種では,他品種の花粉がかからないようにすれば,実生繁殖によって親と同じ個体を簡単に多数増殖することができる。そこで,自殖性植物であるイネ,ムギ,豆類はもちろん,一・二年生の野菜や花などでも,おもにこの方法によって増殖が行われる。しかし,果樹や花木は遺伝的には雑ぱくで,種子をまいても,親と同じ果実や花をつける木にはならない。このため,これらの種類では台木の繁殖や品種改良を行う場合以外は,接木や挿木などの栄養繁殖法によって増殖が行われる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「実生」の意味・わかりやすい解説

実生
みしょう

種子を播(ま)いて発芽させることであるが、普通は繁殖の方法を区別するときに用いる用語である。挿木や取木のように植物体の一部分を用いて殖やす栄養繁殖(無性繁殖)に対し、実生は有性繁殖である。実生繁殖は主として樹木の苗木、接木(つぎき)用台木の大量生産に利用されるほか、果樹、花木、林木の品種改良にも用いられるが、開花までに長い期間を要する。

 種子は樹種により保存できるものと、すぐに播く(取り播きともいう)ものに区別できる。発芽条件には水分、温度、酸素などが大きく関係するが、種子によっては好光性(明るくないと発芽しない)のものと嫌光性のものがある。一定期間低温や高温を受けないと発芽しにくいものもある。また果肉のあるものは水洗いをして除去しないと、発芽の遅れやそろいが悪いことが多い。なお草花、野菜などは普通、実生とはよばず、種子播き、播種(はしゅ)という。

[堀 保男]

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盆栽用語集 「実生」の解説

実生

繁殖法のひとつで、種を蒔いて素材を作ること。手間のかからない繁殖法で、ゼロから盆栽としてしつけることができ、また根張りがよくできるという利点もあるが、一方では実生変化のため性質が安定しないという傾向もある。

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