ビクーニャ(英語表記)Lama vicugna; vicuña

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビクーニャ」の意味・わかりやすい解説

ビクーニャ
Lama vicugna; vicuña

偶蹄目ラクダ科。体長 1.3~1.9m。耳介は長いが,顔は短い。頸の基部から胸の前方にかけて白い長毛の総がある。 10頭ぐらいの小群をつくり,草類を食べて生活している。空気が薄い高山にすむのに適していて,標高 3600~5400mの高地にすんでおり,赤血球の数はヒトの3倍近くもある。ペルー,エクアドル南部,ボリビア中部,アルゼンチン北西部までのアンデスに分布する。

ビクーニャ
vicuña

ビキューナともいう。アンデス山中に生息するラクダ科の動物ビクーニャの毛からつくる高級毛織物をいう。ビクーニャの毛は,柔らかくて長く,光沢があり,ヘア繊維として非常にすぐれている。綾織にすると,羊毛よりも感触が柔らかく,おだやかなつやをもつ。飼育量が少いため生産量が限られ,高級な婦人服,紳士服地として賞用される。

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