20世紀西洋人名事典 「グラハムグリーン」の解説
グラハム グリーン
Graham Greene
1904.10.2 - 1991.4.3
英国の小説家。
オックスフォード大学[’25年]卒。
大学卒業後「ロンドンタイムズ」紙の新聞記者となる。婚約者の影響でカトリックに改宗。’29年小説「もう1人の自分」で作家デビュー。’35年より「スペクター」紙の映画批評を担当する。その中で’38年「ブライトン・ロック」を発表し、一般的な倫理と宗教的な倫理の対立をテーマとし、カトリック作家として注目を浴びるようになる。しかし「燃えつきた人間」(’60年)では罪人が真の信仰家であるという宗教的にみると逆説的な捉え方をしたため、教団と対立する結果となった。短編作家としても才能を発揮する。戯曲や脚本なども手掛け、映画化された作品が多い。キャロル・リード演出による「第三の男」(’49年)は世界的なヒットとなった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報