けたたましい

精選版 日本国語大辞典 「けたたましい」の意味・読み・例文・類語

けたたまし・い

〘形口〙 けたたまし 〘形シク〙 (「けただましい」とも) 突然のことで、他を非常に驚かすようなさまである。
① 人をびっくりさせるくらいにあわただしく、騒々しい。さわがしい。〔名語記(1275)〕
浄瑠璃・曾我七以呂波(1698頃)七「だいじのお客を何事ぞとたたみかけてしかれ共、虎は少も驚かず、『はてけたたましいどうぞいの』」
② ことごとしい。ぎょうぎょうしい。大げさである。
※浄瑠璃・関八州繋馬(1724)一「けたたましい挑灯金棒、ちんからりが面白いか」
静けさを破って突然、びっくりするようなさわがしい音がするさま。やかましい音や声をたてるさま。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「お鍋のけたたましく笑ふ声が聞える」
[補注]古く「けたましい」の形も見られ、その強めた形が「けたたましい」であるとする説もある。
けたたまし‐げ
〘形動〙
けたたまし‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「けたたましい」の意味・読み・例文・類語

けたたまし・い

[形][文]けたたま・し[シク]
突然、人を驚かすような高い音や声がするさま。「―・いサイレンの音」「―・い叫び声
仰々しい。大げさである。
「―・しい提灯金棒、ちんからりが面白いか」〈浄・関八州繋馬〉
慌ただしく、騒がしい
「おいとま申すと立ち出づる、余りといへば―・し」〈浄・寿の門松
[派生]けたたましげ[形動]けたたましさ[名]
[類語]うるさいやかましい騒騒しい騒がしいかまびすしいかしましいにぎやか口うるさい口やかましい小やかましい騒然喧騒喧喧囂囂けんけんごうごう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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