デジタル大辞泉 「囂しい」の意味・読み・例文・類語
かしがまし・い【×囂しい】
1 人声や物音がうるさく感じられる。やかましい。騒々しい。
「雨蛙の啼くのが前よりも繁く、―・く聞える」〈谷崎・蓼喰ふ虫〉
2 口うるさい。
「物言へば、ひがみたりと―・しう言へば、聞きにくし」〈落窪・四〉
[類語]かまびすしい・うるさい・やかましい・騒騒しい・騒がしい・かしましい・にぎやか・口うるさい・口やかましい・小やかましい・騒然・喧騒・
( 1 )「かし」は「かしまし」の「かし」と通じ、「かま」は「かまし」「かまかまし」「かまびすし」の「かま」で、いずれもほぼ同意の語である。
( 2 )近世以後第三音節が濁音となったが、接尾語「がまし」との類推、近接によるか。
挙例の「落窪‐三」が古いが、この箇所は本文に異同があり、九条家本などでは「かしかまし」となっている。同書には他に意味用法が同じ「あなかしかまし」が二例見え、「源氏」にも「かしかまし」や「みみかしかまし」の例はあるが「かしまし」はないところから、平安時代語とするには問題が残る。
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