ゲールトヒェン(読み)げーるとひぇん(英語表記)Geertgen tot sint Jans

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲールトヒェン」の意味・わかりやすい解説

ゲールトヒェン
げーるとひぇん
Geertgen tot sint Jans
(1460/1465―1495以前)

オランダ画家。Geertgen van Haarlemとも名のった。ライデンの生まれと推定される。ハールレムの画家オウワーターAlbert van Ouwater(1410/1415―1480ころ)の弟子であったとする説が有力で、またグースの絵に通じていたものと考えられる。ハールレムの聖ヨハネ修道院の騎士たちとともに生活し、同院の中央祭壇にキリスト磔刑(たっけい)を含む三幅対の絵を描いた。独特の劇的な構成力によって次の世代に与えた影響は大きい。ハールレムで28歳の若さで死亡したことが伝わっている。代表作には『博士たちの礼拝』(アムステルダム国立美術館)、『ラザロ復活』(ルーブル美術館)がある。

[野村太郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android