精選版 日本国語大辞典 「こいち」の意味・読み・例文・類語 こいち 〘 名詞 〙① ニベ科の海産魚。全長五〇センチメートルに達する。体色は橙黄色。側線より下方にはうろこに沿って暗色の斜走帯があるが、上方ではこの線は乱れる。下あご下面に五個の小孔があるのが特徴。食用とする。南日本から南シナ海にかけて分布し浅海の泥底にすむ。そこにべ。② 魚「にべ(鮸)」の異名。〔易林本節用集(1597)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「こいち」の意味・わかりやすい解説 コイチこいち[学] Nibea albiflora 硬骨魚綱スズキ目に属する海水魚。西日本から南シナ海に分布し、浅海の砂泥底に生息する。日本では有明海や瀬戸内海東部に多い。産卵期は5~6月。全長65.5センチメートルの記録がある。体側に鱗列(りんれつ)に沿って黒点の斜走帯があり、この斜走帯が体の上半部(側線より上)で不規則になるのが本種の特徴。肉食性で、小形の甲殻類、小魚などを好んで食べる。底引網で漁獲され、刺身、塩焼きなどにされ、美味である。[谷口順彦] ニベ科のおもな種類〔標本画〕 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例