コマールノ(英語表記)Komárno

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コマールノ」の意味・わかりやすい解説

コマールノ
Komárno

ドイツ語ではコモルン Komorn,ハンガリー語ではコマーロム Komárom。スロバキア南端の都市。ドナウ川にバーハ川が合流する地点にあり,ハンガリー国境にのぞむ。対岸のハンガリー側とは橋で結ばれ,鉄道・道路交通の要地となっている。 12世紀頃城塞が築かれてから,ドナウ両岸に発展し,オーストリア=ハンガリー帝国における戦略的要衝とされてきた。同帝国崩壊後,1920年のトリアノン条約でドナウ北岸地域がチェコスロバキア領となったが,南部スロバキアには約 60万人のハンガリー人が少数民族として取残されたため,38年ミュンヘン協定後にその他の南部スロバキア地域とともにハンガリーへ割譲された。 45年,北岸地域は再びチェコスロバキア領に復帰。現在もハンガリー人問題は懸案であり,コマールノにはハンガリー人高等教育機関の設置が決っている。造船業などの機械工業が発達。人口3万 7370 (1991推計) 。

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