コモリン岬(読み)コモリンミサキ(その他表記)Comorin

デジタル大辞泉 「コモリン岬」の意味・読み・例文・類語

コモリン‐みさき【コモリン岬】

Cape Comorin》⇒カニャークマリ

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改訂新版 世界大百科事典 「コモリン岬」の意味・わかりやすい解説

コモリン[岬]
Comorin

インド亜大陸最南端の岬で聖地。ここからベンガル湾,アラビア海,インド洋が一望できる。太陽が海から昇り,海に没するのを見ることができるのは,インドではこの地だけである。北緯8°5′,東経77°36′に位置する。古くは,プトレマイオスの地図にコマリア・アクロンKomaria Akronと記載され,マルコ・ポーロもコマリComariと呼んだ。独立後は,岬の先端に建つ処女神クマリを祀る寺院の名にちなんで,カニヤー・クマリKanyā Kumariと呼ぶ。西ガーツ山脈の南方延長は南サヒヤードリSouth Sahiyādori山塊となるが,コモリン岬はその南端が浸食されて標高20~50mの広い台地となっている部分にある。海浜や台地上にある砂丘は,赤,黄,銀,紫など7色の砂で彩られている。この砂にはシバ神とパールバティーの結婚式でまかれた7種の米が変じたという伝説がある。豪壮な景観と魅惑的な伝説によってインド有数の観光地となり,ケーララ州立の国民宿舎をはじめ多くの観光施設がある。鉄道が通じていないが,ケーララ州都のトリバンドラムやタミル・ナードゥ州の宗教都市マドゥライから長距離バスの便がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コモリン岬」の意味・わかりやすい解説

コモリン岬
こもりんみさき
Cape Comorin

インド半島最南端、タミル・ナド州南部の岬。北緯8度5分、東経77度33分に位置し、ここでアラビア海、ベンガル湾(マンナール湾)、インド洋の3海が合する。インド名をカニヤ・クマリ(処女岬)という。ヒンドゥー教の聖地で、沖合いのビベカナンド岩にはマルコ・ポーロの旅行記にも記された有名なクマリ寺院がある。インド国内では、太陽が海から昇り海に沈むのはこの地だけであり、日没日の出の時刻には大勢の人が集まって沐浴(もくよく)をする風景がみられる。M・ガンディーの遺灰はここから流され、その記念聖堂もある。

[成瀬敏郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コモリン岬」の意味・わかりやすい解説

コモリン岬
コモリンみさき
Cape Comorin

サンスクリットではカニヤクマリ Kanyā Kumārīという。インド,タミルナードゥ州にあるインド半島最南端の岬。岬の先端に近いカニヤクマリ村には,古くからのシバ派のカニヤクマリ寺があり,多くのヒンドゥー教徒の巡礼が訪れる。岬の最先端は沐浴場となっている。

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