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外国為替銀行 がいこくかわせぎんこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

外国為替銀行
がいこくかわせぎんこう

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デジタル大辞泉の解説

がいこくかわせ‐ぎんこう〔グワイコクかはせギンカウ〕【外国為替銀行】

外国為替銀行法によって大蔵大臣の免許を受け、主として外国為替取引および貿易金融を営んだ銀行。平成10年(1998)外国為替銀行法の廃止に伴い、該当する銀行はなくなった。外為(がいため)銀行。為銀(ためぎん)。

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百科事典マイペディアの解説

外国為替銀行【がいこくかわせぎんこう】

銀行業務のうち,主として対外支払手段の売買,発行および日本と外国との間における支払または取立ての依頼の引受けなどの外国為替業務を営む銀行。日本では戦前の横浜正金銀行がこれに当たる。
→関連項目インターバンク・レート為替銀行市中銀行

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世界大百科事典 第2版の解説

がいこくかわせぎんこう【外国為替銀行】

外国為替業務を行う銀行のことで,単に為替銀行ともいう。外国為替業務は本来銀行業務の一つであるが,一般の国内銀行業務と異なる面も多く,国際金融取引の秩序を維持する見地などから,多くの国において外国為替業務を営める銀行を公認・指定している。日本においては,第2次大戦後1998年3月までは外国為替銀行法(1954公布)に基づいて免許された外国為替銀行(これを通称〈外国為替専門銀行〉という)である東京銀行(1996年4月,東京三菱銀行となり,外国為替専門銀行ではなくなった)と,〈外国為替及び外国貿易管理法〉に基づいて外国為替業務の取扱いが認可された銀行・金融機関を総称して外国為替公認銀行といい,通常これらの銀行を外国為替銀行と呼んできた(狭義の外国為替銀行は,日本においてはかつての東京銀行のみであった)。

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大辞林 第三版の解説

がいこくかわせぎんこう【外国為替銀行】

外国為替の売買・代金取り立て・信用状発行などの、外国為替業務を営んだ銀行。1998年(平成10)外国為替業務の自由化により廃止。為替銀行。為銀ためぎん

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

外国為替銀行
がいこくかわせぎんこう

外国為替の売買、信用状の発行・接受、輸出手形の買取り、輸入手形の引受け・決済など、外国為替業務を営む銀行の総称。為替銀行、外為(がいため)銀行、為銀(ためぎん)などと略称される。
 第二次世界大戦前の日本における外国為替業務は、横浜正金(しょうきん)銀行、旧植民地の朝鮮銀行や台湾銀行などの特殊銀行が主体で、それに財閥系の銀行が加わっていた。戦後は、「外国為替及び外国貿易管理法(外為法)」(昭和24年法律第228号)の認可を受けた金融機関と、「外国為替銀行法」(昭和29年法律第67号)の免許を受けた外国為替専門銀行の東京銀行(現、三菱東京UFJ銀行)のみが外国為替公認銀行(甲種外国為替公認銀行と、若干業務分野の狭い乙種外国為替公認銀行よりなる)、すなわち外国為替銀行とよばれてきた。
 しかし、1990年代のグローバリゼーション(国際化)の動きのなかで金融制度改革(日本版金融ビッグバン)が進められ、旧外為法にかわって「外国為替及び外国貿易法(改正外為法)」が1998年(平成10)4月に施行、また同年外国為替銀行法が廃止された。これにより、旧外為法で一部の銀行にしか認められていなかった外国為替取引を、他の金融機関のみならず一般企業や個人にも開放し、完全自由化した。また、外貨の売買や海外への貸付など外為関連業務を外国為替公認銀行に限定していた為銀主義の廃止と、銀行の取引報告義務の簡素化が行われた。
 かつての旧外為法による公認銀行は、円転換規制(外国為替銀行が海外から短期外貨資金を取り入れて国内の貸出などに運用するため円資金にかえることを規制する為替管理)によって、為替持高(外貨建ての資産残高から負債残高を差引いた額で、為替ポジションともいう)を規制されていた。しかし、1984年(昭和59)6月の円転換規制撤廃によって、売買成立と同時に決済が行われる直物(じきもの)取引では、将来の取引期日・条件を約束して行われる先物取引を含めた持高(直先総合持高または直先総合ポジション)をゼロにすること(スクエアという)で為替取引ができるようになった。たとえば直物では売り持ち(資金ポジションは外貨過剰)になっても、これを商社などを相手方とする先物買いで相殺(総合ポジションでスクエア)しておけばよいことになった。この結果、外為銀行のインパクト・ローン(国内外貨建て貸付)の供与が容易になり、海外から短期資金(短資)を借り入れて、とくに「特金(とっきん)」とよばれる特定金銭信託や、信託銀行が投資顧問として顧客から裁量を任されて運用する「ファントラ」とよばれる金融商品ファンド・トラストなどの国内資産市場に投資した。こうして外為銀行は、1980年代後半からの海外短資の大流入とバブル経済の形成に大きな影響を与えた。1998年の外為法の改正は、国内の外国為替市場をグローバルスタンダード(国際基準)にあわせることで、バブル崩壊後の経済活性化につなげようとするもので、日本版金融ビッグバンの第一弾といわれた。
 一方、外国為替相場の変動によって銀行間の為替決済にはリスクが伴うが、これを避けるため、世界的な外国為替取引の決済を一元的に扱う専門銀行が、銀行間の外為取引の間に入って即時決済し、決済完了までの時間差リスクを回避することが行われるようになった。そのようななか、1995年8月から外国為替取引の多通貨決済業務を最初に始めたのが、ヨーロッパの銀行が中心となって設立したイギリスのECHO(Exchange Clearing House Limited)である。ECHOは、イングランド銀行の監督下にあった。他方、アメリカでも北米の銀行が中心となって1996年にMultinet(Multinet International Bank)が設立され、多通貨決済業務が行われた。その後、この二つは1997年にイギリスに設立されたCLSサービシズに統合された。CLSサービシズは増資により、外為取引の決済にあたって、「即時に個々の取引をリンクさせた決済」(continuous linked settlement)を行う銀行としてCLS銀行を創設した。CLS銀行は2002年9月に日米欧の大手銀行をおもな出資者とする39メンバーで、決済対象通貨は7通貨(オーストラリア・ドル、カナダ・ドル、ユーロ、日本円、スイス・フラン、イギリス・ポンド、アメリカ・ドル)から始まった。2016年時点では65メンバー、18通貨(オーストラリア・ドル、カナダ・ドル、ユーロ、日本円、スイス・フラン、イギリス・ポンド、アメリカ・ドル、シンガポール・ドル、スウェーデン・クローナ、ノルウェー・クローネ、デンマーク・クローネ、香港ドル、韓国ウォン、ニュージーランド・ドル、南アフリカ・ランド、メキシコ・ペソ、イスラエル・シェケル、ハンガリー・フォリント)となっている。
 日本の現行銀行法は、預金と貸出をあわせ行うか、為替業務を実施するかのいずれかを行っている企業を銀行と位置づけている。2000年以降、異業種の銀行業参入やインターネット専業銀行の登場などに伴い、金融制度が変革されており、そのなかで銀行法のあり方が問われている。[土方 保・前田拓生]
『渡辺佐平・北原道貫編『銀行 現代日本産業発達史26』(1966・交詢社出版局) ▽高橋泰蔵著『体系金融大辞典』(1980・東洋経済新報社) ▽山本栄治著『国際金融システム』(1995・岩波書店) ▽河村小百合「決済リスク管理と今後の課題――RTGSシステム下での日中流動性供給のあり方」(『Japan Research Review』1997年11月号所収・1997・日本総合研究所) ▽国際決済銀行支払・決済システム委員会「外為決済リスクの削減について――経過報告(日本銀行仮訳)」(1998・国際決済銀行) ▽上川孝夫・藤田誠一・向寿一編著『現代国際金融論』(1999・有斐閣) ▽内田昌廣「外国為替決済におけるCLS」(『鹿児島県立短期大学紀要』人文・社会科学篇63所収・2012・鹿児島県立短期大学)』

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世界大百科事典内の外国為替銀行の言及

【外国為替】より

…そこで,このような債権・債務関係を集中してそれらを相殺する機関の登場が経済的にみて必然となろう。この役割を果たすのが銀行であり,一般にこのような銀行を機能的にみて外国為替銀行あるいは単に為替銀行と呼ぶ。為替銀行は,自行の本支店,あるいは外国銀行との間であらかじめ取決めを締結し,通常相互に相手国通貨建ての決済勘定(当座勘定)を開設し合い,この勘定を通じてそれぞれの顧客との取引に係る資金の受払いを行うのである。…

【東京外国為替市場】より

…日本においては,東京のほか大阪や名古屋でも銀行間為替取引が行われるが,そこでの取引は少ない。 銀行間市場としての東京外国為替市場は,外国為替銀行,外国為替ブローカーおよび通貨当局(大蔵省,日本銀行)から構成される。まず外国為替銀行とは,かつては外国為替公認銀行制度の下で外国為替銀行法に基づく外国為替専門銀行(1996年三菱銀行と合併する以前の東京銀行1行のみ)と外国為替及び外国貿易管理法(外為法)に基づき外国為替業務の認可を受けた外国為替公認銀行を指したが,1998年4月改正外為法の施行により外国為替公認銀行の制度はなくなり,機能的に外国為替業務を行う金融機関などをいう。…

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