サルマーネ・サーバジー(その他表記)Salmān-e Sāvajī, Jamāl al-Dīn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サルマーネ・サーバジー」の意味・わかりやすい解説

サルマーネ・サーバジー
Salmān-e Sāvajī, Jamāl al-Dīn

[生]1300頃.サーベ
[没]1376
ペルシアの宮廷詩人生涯大半バグダードで過し,ジャラーイル朝創設者ハサン・ブズルグとウワイスに仕えた。古典詩人と後世の詩人との中間的な手法を用いて,技巧的な頌詩抒情詩をつくり,これらは『サルマーネ・サーバジー詩集』 Dīwān-e Salmān-e Sāvajīに収められている。叙事詩『ジャムシードとホルシード』 Jamshīd o Khurshīd,『別離の書』 Firāq-nāmeもあり,古典時代の終りにおける偉大な宮廷頌詩詩人として高く評価されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サルマーネ・サーバジー」の意味・わかりやすい解説

サルマーネ・サーバジー
さるまーねさーばじー
Salmān-i Sāvajī
(1300ころ―1376)

ペルシアの詩人。サーベに生まれる。生涯の大半をバグダードで過ごし、ジャラーイル朝に仕えた宮廷詩人。古典時代最後の偉大な頌詩(しょうし)詩人として定評がある。約1万1000句の『サルマーネ・サーバジー詩集』は頌詩と叙情詩が大半を占める。ほかにロマンス叙事詩『ジャムシードとホルシード』(1361)、王子を亡くしたスルタンを慰めるために詠んだ『別離の書』などがある。

[黒柳恒男]

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