サーダーバード条約 (サーダーバードじょうやく)
トルコ,イラン,アフガニスタン,イラクの中東4国間の相互不可侵条約で,1937年7月8日,イランで締結された。テヘランのサーダーバードSa`dābād離宮で結ばれたためこの名がある。当初5年間有効で5年ごとに更新されることになっていたが,第2次世界大戦とともに消滅した。相互の利害に関係ある国際問題について協議しようとする意思の表現で,第1次大戦後初の中東イスラム諸国間の条約としてイランのレザー・シャー・パフラビー王,トルコのケマル・アタチュルク大統領の威信を高め,貿易・郵便・電信協定が続いた。
執筆者:加賀谷 寛
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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サーダーバード条約
サーダーバードじょうやく
Sa`adābād Treaty
1937年7月8日,トルコ,イラン,アフガニスタン,イラクの4イスラム教国が結んだ,国境相互不可侵,内政不干渉条約。イランの首都テヘラン近郊のサーダーバード離宮で調印されたため,この名がある。オスマン帝国崩壊後,互いに国境が不安定だったこと,第1次世界大戦後ソ連の影響力が中近東に伸びてきたことなどを背景にイギリスの工作もあって,これら4国が結束を固めようとしたものである。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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「サーダーバード条約」の意味・わかりやすい解説
サーダーバード条約【サーダーバードじょうやく】
正称は〈近東の平和を確保するための四ヵ国条約〉。1937年テヘラン郊外のサーダーバードSaadabadでトルコ,イラク,イラン,アフガニスタンの間で結ばれた不可侵友好条約で,領土の不可侵や共通利害の擁護などを定めた。
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