翻訳|surcharge
通常のものの価格やサービス料金とは別建てで、原燃料価格の上昇などを理由に追加価格・料金を上乗せする制度。燃料費負担の大きな航空運賃などで導入されており、海外旅行商品にはパック料金とは別に燃料特別付加運賃(燃油サーチャージ、燃料サーチャージ)が加算されている。一般的に原材料が値上がりすると、商品価格が上がる場合があるが、値上げ幅はかならずしも明確に情報公開されない。これに対して、サーチャージは本体の価格・料金とは峻別(しゅんべつ)し、原燃料の変動分のみが上乗せされる特徴がある。
1990年代末ごろから始まった原油価格の上昇で、アメリカなど世界各国の航空会社が航空運賃にサーチャージを導入。日本では貨物については2001年(平成13)、旅客については2005年から採用した。原油価格が高騰する局面では、海外旅行客を大幅に減少させる一因となった。航空運賃だけでなく、トラック、フェリーなどの運賃のほか、燃料コストのかさむハウス栽培の野菜や温水プールの料金など、幅広いものやサービスでサーチャージを採用する動きが広がったが、その採否の動向は業界の構造によって違いが出ている。
[矢野 武・戸崎 肇 2023年4月20日]
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