改訂新版 世界大百科事典 「ザザムシ」の意味・わかりやすい解説
ザザムシ
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…付近一帯は米作地で,その余り米を木曾に運ぶ時利用した権兵衛峠は眺望もよく,〈涙米とはこれ情けなや伊那や高遠の余り米〉と歌われた《伊那節》発祥の地として観光地となっている。天竜川の河床からとれるザザムシ(カワゲラなどの幼虫)や馬肉の刺身などは郷土色豊かな食物で,名物になっている。JR飯田線のほかは交通に恵まれなかったが,1976年中央自動車道が開通して以来,交通条件が大幅に改善された。…
…かつて駿河地方から生のアワビを運ぶために考案された料理で,保存性が高く,薄切りにして,からしじょうゆで食べることが多い。 ハチの子,ザザムシなど信州ではイナゴはもとより,ハチの子,ザザムシ,カイコのさなぎなどの昆虫をつくだ煮や空揚げなどにする。ハチの子はスズメバチやジバチの幼虫,ザザムシは伊那地方の名物で,天竜川でとるトビケラ,ヘビトンボなど水生昆虫の幼虫である。…
…フライパンでからいりして塩をふったり,甘辛く煮つけて食べる。煮つけたものを炊きたての飯に混ぜるのが〈ハチの子飯〉で,伊那地方のザザムシ(トビケラなどの幼虫)などを含めた信州の昆虫食の中で最も美味とされる。ジバチ,ミツバチの子の缶詰があり,成分はタンパク質15.7g,脂質5.7g,糖質35.7g,鉄分6.7mg(いずれも100g中)などとなっている。…
…ドクガ科,イラガ科など),地中にすむコガネムシの幼虫を地虫(じむし),カブトムシの幼虫をまんじゅう虫,ハエやアブの幼虫をうじ虫などと呼び,クリのうじ(クリミガ,クリシギゾウの幼虫),モモのうじ(シンクイガの幼虫)などもある。 食用,薬用に用いられる幼虫も多く,カミキリムシ科の幼虫をテッポウムシあるいはトツコムシ(信州)と称し,また水生昆虫をザザムシ(伊那)とかチラムシとか称し食用にするほか,ミツバチの幼虫やジバチ(クロスズメバチ)の幼虫も食べる。奥州斎川(宮城県白石市斉川)産のマゴタロウムシ(脈翅目,ヘビトンボ科の幼虫)は子どもの疳(かん)の薬として用いられるが,薬効は定かではない。…
※「ザザムシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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