シェアードサービス(読み)しぇあーどさーびす(英語表記)shared service

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シェアードサービス」の意味・わかりやすい解説

シェアードサービス
しぇあーどさーびす
shared service

グループ内で個々の企業に置かれている人事経理総務などの間接業務を1か所に集中、統合させることで、人件費諸経費を低減させながら、業務を効率化させる経営手法の一つ。独立した事業部や別会社に分社化する場合はシェアードサービスセンターとよばれる。財務、経理、人事、総務、法務広報のほか、情報システム開発やセキュリティー、物流部門などが対象となる。

 アメリカのゼネラル・エレクトリック社で経理業務の一部を合理化するために開発された手法である。日本では、2000年代から、M&Aによる新規参入や事業統合、企業グループ再編の流れが強まるなか、グループ企業による連結経営の強化策として導入が進んだ。新興国などへの海外進出を進める際の、業務の効率化にも有効とされる。だが、日本の企業においては、人事・総務や経理・財務などの業務のプロセスが標準化されていないため、シェアードサービス導入に踏み切れない企業も少なくない。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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