シェラン(英語表記)Kielland, Alexander

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シェラン」の意味・わかりやすい解説

シェラン
Kielland, Alexander

[生]1849.2.18. スタバンゲル
[没]1906.4.6. ベルゲン
ノルウェーの小説家。富裕な商家に生れ,大学では法律を学んだ。卒業後は長らく煉瓦工場を経営したが,パリで会ったビョルンソンにすすめられて作家生活に入り,『短編集』 Novelletter (1879) を出して一躍認められた。以後『ガルマン・ウォルセ』 Garman & Worse (80) ,『労働者』 Arbeidsfolk (81) ,『ウォルセ船長』 Skipper Worse (82) ,『毒』 Gift (82) などの社会の腐敗と欠陥をえぐる小説を発表,特に官僚主義と聖職者階級を攻撃した。晩年は故郷スタバンゲル市の市長やメレ県知事になって社会改革に努めたが,現実と理想との矛盾に苦しんで厭世的になり,筆を折った。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android