シトロエン(その他表記)Citroën, André-Gustave

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シトロエン」の意味・わかりやすい解説

シトロエン
Citroën, André-Gustave

[生]1878.2.5. パリ
[没]1935.7.3. パリ
フランスの実業家,技術者。ヨーロッパの自動車業界に,ヘンリー・フォードが開発した大量生産方式(→フォード・システム)を導入した。1898年にエコール・ポリテクニクを卒業後,技術者,工業デザイナーとして働いた。1908年には,自動車会社モールの年間生産台数を 125台から 1200台に増大させるのに貢献した。第1次世界大戦の勃発をうけ,弾薬を大量生産する必要性をフランス軍に訴え,1915年に弾薬工場を設立,その生産量は 1日 5万5000発に達した。この功績を認められ,フランス全土の弾薬工場への原料供給を任された。戦後,武器工場を安い小型量産車を製造する自動車工場に転換し,1919年に初代シトロエンを発売。工場を次々と増設し,シトロエン社をフランスの大手自動車メーカーの一つにした。大不況中も事業縮小を拒み,1934年,量産車では当時唯一の前輪駆動車シトロエン・セブンを発売したが,同 1934年に会社が経営破綻し,経営から退いた。シトロエン社は 1935年に再建された。1931~32年に行なわれたベイルート―北京間の 1万3000kmを車で走破するプロジェクトをはじめ,さまざまな調査旅行に資金を提供した。またコンコルド広場エトアール凱旋門の照明設備をパリに寄贈した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「シトロエン」の意味・わかりやすい解説

シトロエン
しとろえん

PSAプジョー・シトロエン

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