デジタル大辞泉
「しゃ」の意味・読み・例文・類語
しゃ
[感]あざけりののしるとき、また、驚いたときなどに発する声。
「―何程の事有らん」〈浄・矢口渡〉
[接頭]名詞、また副詞・動詞・形容詞などに付いて、卑しめののしる意を表す。「しゃつら(=面)」「しゃ首」「しゃまだるい」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
しゃ
[1] 〘接頭〙 多く体や
衣服、
調度などに関する名詞、および、副詞や動詞、形容詞の上に付いて、
侮蔑の
気持をこめていう。しゃっ。「しゃ顔」「
しゃ面」「しゃ冠
(かぶり)」「しゃ付ける」「しゃほんに」「しゃまだるい」など。
[2] 〘感動〙
① 人をあざけりののしるときに発する語。
※
読本・椿説弓張月(1807‐11)後「果して雪を蹴たてつつ、狂ひ来るものありけり。〈略〉這
(シャ)何程の事をなさんとひとりこち」
② やけになって、状況をあざけりののしる語。自嘲して発する語。くそっ。
※
浄瑠璃・菅原伝授手習鑑(1746)一「
神詣の御車で罰が当ろとシャ儘よ」
③ 意外なことに驚いて発する語。
※浄瑠璃・
忠臣金短冊(1732)二「女も共に勢
(きほ)ひかかれば待った、せくなと押しとどめ、シャ扨は先年御勘気受け、お国をたちのき
切腹ありし、七郎大夫の一子勘平殿とは貴殿の事か」
④ 事が思いどおりになったときなどに発する語。しめた。
※浄瑠璃・忠臣金短冊(1732)三「案内しらねばずっとは来
(き)られぬ。教ておかふといふに気が付、シャよい事をと
九重が」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報