化学辞典 第2版 「シュウ酸カリウム」の解説
シュウ酸カリウム
シュウサンカリウム
potassium oxalate
【Ⅰ】K2C2O4(166.22).水酸化カリウムまたは炭酸カリウムの水溶液に,計算量のシュウ酸を加え,冷却すると一水和物が析出する.一水和物は,無色の単斜晶系結晶.C-C1.57 Å,C-O 1.25~1.26 Å.一水和物は風解性がある.約160 ℃ で無水物になる.さらに加熱すると約370 ℃ でK2CO3になる.無水物は密度2.13 g cm-3.水に易溶.写真のしみ抜き,血液凝固防止剤,麦ワラの漂白,分析試薬などに用いられる.[CAS 583-52-8]【Ⅱ】シュウ酸水素カリウム:KHC2O4(128.13).シュウ酸カリウム水溶液に計算量のシュウ酸を加え,冷却すると一水和物が析出する.これを加熱脱水すると無水物が得られる.木材の洗浄,インキ消し,染色の媒染剤,写真のしみ抜きなどに用いられる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報