ジプシー歌集(読み)ジプシーカシュウ(その他表記)Romancero gitano

デジタル大辞泉 「ジプシー歌集」の意味・読み・例文・類語

ジプシーかしゅう〔‐カシフ〕【ジプシー歌集】

原題、〈スペインPrimer romancero gitanoガルシア=ロルカ詩集。1928年刊行。グラナダ風土民衆の姿を描いた18篇の詩編からなる。別邦題ジプシーロマンセ集」。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジプシー歌集」の意味・わかりやすい解説

ジプシー歌集
ジプシーかしゅう
Romancero gitano

スペインの詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカの詩集。1928年刊。ガルシア・ロルカの民衆詩人的な側面を最もよく示す作品。伝統的なロマンセ (民謡) の形式を取り入れ,ロマ(ジプシー)の世界を官能的なイメージと喚起的な隠喩によってうたったもので,ほとんどの作品が対話の形式を含み,愛と死を両軸に展開するドラマをいっそう緊迫したものにしている。(→ロム

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世界大百科事典(旧版)内のジプシー歌集の言及

【ガルシア・ロルカ】より

…処女詩集《詩の本》(1921)で詩人としての地位を確立。その後アンダルシアの伝承詩に傾倒した彼は,民俗的なモティーフに独自のメタファーをちりばめることにより《ジプシー歌集》(1928)や《カンテ・ホンドの歌》(1931)を発表したが,これらは言葉とリズムによってジプシーの真の魂を捕らえたものとして世界的な名声を博した。1931年に第二共和政が成立すると,学生劇団〈バラーカ〉を組織して農村を巡演し,古典劇の普及につとめた。…

※「ジプシー歌集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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