ジャングルキャット(読み)じゃんぐるきゃっと(英語表記)jungle cat

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャングルキャット」の意味・わかりやすい解説

ジャングルキャット
じゃんぐるきゃっと
jungle cat
[学] Felis chaus

哺乳(ほにゅう)綱食肉目ネコ科の動物。ベトナムからインドを経て小アジア、エジプトまでの水辺やぶや低木林、草原に生息する。体長60~75センチメートル、尾長25~35センチメートル、体重5~6キログラム。体は灰褐色から灰黄色で、斑紋(はんもん)はほとんどない。単独で生活し、おもに日中活動し、ネズミカエル、鳥を捕食する。木登りもうまい。繁殖期は熱帯地方では不定であるが、普通は2~4月で、約66日の妊娠期間ののちに1産2~5子を産む。寿命は飼育下で約8年。近縁種にアフリカ南部の乾燥地帯にすむクロアシネコF. nigripesサハラアラビアの砂漠にすむサバクネコF. margaritaモンゴルの砂漠にすむハイイロネコF. bietiがある。

[今泉忠明]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジャングルキャット」の意味・わかりやすい解説

ジャングルキャット
Felis chaus; jungle cat

食肉目ネコ科。体長 70cm。尾はやや短く,前後肢が比較的長い。小ネコには縞模様があるが成獣になると消える。耳の先端にはわずかに毛の総がある。おもにノウサギのような小型哺乳類を捕食するが,鳥類やカエルも食べる。エジプト,ロシア,インド,ミャンマー,スリランカ,タイに分布し,低木林,沼沢林,アシが生える草原にすむ。

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