ジュウロクササゲ(読み)じゅうろくささげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジュウロクササゲ」の意味・わかりやすい解説

ジュウロクササゲ
じゅうろくささげ / 十六豇豆
[学] Vigna unguiculata (L.) Walp. var. sesquipedalis (L.) H.Ohashi
Vigna sesquipedalis L. Fruw.

マメ科(APG分類:マメ科)の一年草。アフリカ原産。茎は2~3メートルに伸び、葉は互生し、3枚の小葉からなる複葉。夏から秋にかけて葉の付け根に数個の花をつける。花は5弁の蝶形花(ちょうけいか)で、黄白色から淡紫色果実豆果で、莢(さや)は長さ30~80センチメートルで垂れ下がり、品種によっては1メートルを超すものもある。このためサンジャクササゲ(三尺豇豆)の名もある。1莢には10~16の豆(種子)が入り、これが名の由来となっている。豆はアズキに似るものからやや角張ったものまでさまざまで、色も赤、褐色、黒、白色などがある。未熟の莢を夏野菜として利用する。

[星川清親 2019年10月18日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

栄養・生化学辞典 「ジュウロクササゲ」の解説

ジュウロクササゲ

 [Vigna sosquipedalis],[V. unguiculata].アスパラガスマメともいう.マメ目マメ科アズキ属のササゲの一種.さやは30cmにも及ぶ.さやを野菜として食べ,実はアズキのように食用にする.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「ジュウロクササゲ」の意味・わかりやすい解説

ジュウロクササゲ

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のジュウロクササゲの言及

【ササゲ(豇豆)】より

…ササゲには多くの品種がある。またヤッコササゲV.u.ssp.cylindrica (L.) Van Eseltine(=V.catjang (Burm.f.) Walp)やジュウロクササゲV.u.var.sesquipedalis (L.) Verde(=V.sesquipedalis (L.) Fruw.)などの品種群も分化しているが,それらもまとめてササゲとして扱われる。葉は3枚の小葉からなる複葉で,柄は長く,茎に互生する。…

【豆】より

…南アメリカ原産のインゲンマメはアフリカやインドでも主食的に利用される重要な豆類であるし,ボリビア原産のラッカセイは,その高い脂肪含有量のため広く食用にされ,どちらも世界の各地で栽培されている。その他にも〈もやし〉に多用されるインド原産のリョクトウ,若い豆果が野菜とされるアフリカ原産のササゲ類(ササゲ,ヤッコササゲ,ジュウロクササゲなど)や,熱帯アジア原産のナタマメやシカクマメPsophocarpus tetragonolobus(英名fourangled bean),それに加えて中央アメリカや南アメリカ原産のライマメPhaseolus lunatus(英名lima bean),ベニバナインゲン,インド原産のヒヨコマメフジマメ,アフリカ原産のキマメなど,多数の種が栽植され,利用されている。これら熱帯系の豆類のうちのいくつかは,温帯圏での夏作作物となっており,日本でも栽培されている。…

※「ジュウロクササゲ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android