ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジュリオ・ロマーノ」の意味・わかりやすい解説
ジュリオ・ロマーノ
Giulio Romano
[没]1546.11.1. マントバ公国,マントバ
イタリアの画家,建築家。本名 Giulio Pippi,フルネーム Giulio di Pietro di Filippo de' Gianuzzi。10歳頃からラファエロ・サンツィオに師事した。ローマのビラ・ファルネジーナの壁画をはじめ多くの作品で助手を務め,ラファエロの死後,未完成作『キリスト変容』(バチカン美術館)を仕上げた。1524年,ゴンツァガ家のフェデリーコ2世に招かれてマントバに行き,パラッツォ・デル・テ(1525~35頃)の装飾その他で活躍。そこでの優れた技巧と複雑な構成をもつ装飾壁画は,マニエリスムの代表作の一つである。建築家としては,パラッツォ・デル・テのほかにローマのビラ・マダマやサン・ピエトロ大聖堂ドームの改新などが知られる。
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