スコー(その他表記)Skou, Jens C.

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スコー」の意味・わかりやすい解説

スコー
Skou, Jens C.

[生]1918.10.8. レムビー
[没]2018.5.28. オールフス
デンマークの生物物理学者。1954年オールフス大学にて博士号を取得。1963年同大学教授。1957年,動物の細胞膜に存在し,ナトリウムイオンを外に出しカリウムイオンを内に取り込むポンプともいうべき,ナトリウム‐カリウムATPアーゼ(Na+-K+ATPアーゼ)を発見,この酵素アデノシン三リン酸 ATPを分解してポンプを動かしていることを,モデルを使って明らかにした(→ナトリウムポンプ説)。イオンの移動は神経における電気刺激の伝達に不可欠であると同時に,細胞の形状を維持する役割も担っている。1997年,アメリカ合衆国のポール・D.ボイヤー,イギリスのジョン・ウォーカーとともにノーベル化学賞(→ノーベル賞)を受賞。

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化学辞典 第2版 「スコー」の解説

スコー
スコー
Skou, Jens Chirstian

デンマークの生物物理学者.コペンハーゲン大学医学学び局所麻酔の研究で1954年オルフス大学で医学博士号を取得.1963年同大学教授に就任.1950年代半ばに神経細胞の興奮伝導の研究を行ったA.L. Hodgkinらは,ナトリウムポンプ概念を提唱したが,その機構は不明であった.Skouはカニの神経細胞を用いて,Na-K-ATPアーゼが細胞内の Na,K 濃度を調節していることを示し(1957年),その仕組みを解明した.この業績で,1997年ノーベル化学賞を受賞した.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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