スナモグリ(その他表記)Nihonotrypaea petalura

最新 地学事典 「スナモグリ」の解説

スナモグリ

学◆Callianassa

十脚目アナジャコ下目スナモグリ科の一属。体は円筒形,額角は短く,タラシナ線・頸線は明瞭腹部は伸長し,側板の発達は弱い。第1・2脚は鋏はさみを形成し,第1脚は著しく不同。現生種は汎世界的に分布。主として浅海の砂泥底穿孔生活者。スナモグリ科の分類については Manning et al. (1991)以降変化し,この属に含まれる種の多くも別属に移されはじめている。白亜紀現世。日本では始新世以降7種の化石種が知られ,十脚類のなかではふつうに産する化石の一つ。スナモグリの巣穴に似た生痕化石Thalassinoides)が新生代の堆積物中にしばしば認められ,堆積環境を推定するうえで重要。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スナモグリ」の意味・わかりやすい解説

スナモグリ
Nihonotrypaea petalura

軟甲綱十脚目スナモグリ科。体長約 5cm。体は白色半透明で,頭胸甲は円筒形,腹部はやや扁平。第1胸脚は左右不相称で,どちらかが著しく大きい。外洋性の磯の砂地に埋もれて生活する。内湾性の砂泥地にはニホンスナモグリ N. japonica とハルマンスナモグリ N. harmandi が深さ 30~50cmの巣穴を掘ってすんでいる。この 2種では,頭胸甲の頸溝がスナモグリよりもやや前に位置する。ニホンスナモグリとハルマンスナモグリは同種とする意見もあり,また日本産 3種を Callianassa属から分けて別属にすることに異論もある。3種ともに北海道南部から九州まで,また中国北部に分布し,食用にするほか釣餌として利用される。(→甲殻類十脚類節足動物軟甲類

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スナモグリ」の意味・わかりやすい解説

スナモグリ
すなもぐり / 砂潜
[学] Callianassa petalura

節足動物門甲殻綱十脚(じっきゃく)目スナモグリ科に属する海産動物。体形はエビ型であるが、分類学的には異尾類ヤドカリ類)に属する。体長5センチメートルで、白色半透明。頭胸部は円筒形、腹部は背腹にやや扁平(へんぺい)。額角(がっかく)はない。第1胸脚は左右で著しく大きさが異なるはさみ脚(あし)である。第2胸脚は小さなはさみ、第5胸脚は不完全なはさみをもつ。北海道から九州まで、外洋性の磯(いそ)の砂地に潜って生活するが、近縁のニホンスナモグリC. japonicaは、内湾の砂泥地に深さが30~50センチメートルの穴を掘ってすむ。

[武田正倫]

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世界大百科事典(旧版)内のスナモグリの言及

【カマツカ(鎌柄)】より

…コイ目コイ科の淡水魚(イラスト)。スナモグリ(岩手県ほか),カワギス(埼玉県),ソウゲン,ソウゲンボウ(群馬県など利根川水系),ダンギリボ(琵琶湖)などの地方名がある。北海道,青森県を除く日本のほぼ全土と朝鮮半島などアジア大陸北東部の一部に分布。…

※「スナモグリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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