スネルの法則(読み)スネルノホウソク(その他表記)Snell's law

デジタル大辞泉 「スネルの法則」の意味・読み・例文・類語

スネル‐の‐ほうそく〔‐ハフソク〕【スネルの法則】

1615年にオランダ天文・物理学者スネル(W.Snell)が発見した、光の屈折現象に関する法則。→屈折の法則

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改訂新版 世界大百科事典 「スネルの法則」の意味・わかりやすい解説

スネルの法則 (スネルのほうそく)
Snell's law

オランダのスネルWillebrord Snell van Roijen(1591-1629)によって確立された光の屈折についての法則。二つの等方性媒質の境界面で,面の大きさが光の波長より十分に広い場合に適用される。

 光の屈折においては,(1)光はよじれない,すなわち屈折光は入射光と境界面の法線とがつくる面である入射面内にある,(2)屈折光は境界面とその法線に関し,入射光と反対の側にある,(3)境界面の法線と入射光,屈折光とのなす角をそれぞれ入射角θi屈折角θdとし,入射側,屈折側の媒質の屈折率をそれぞれnindとするとき,

 nisinθindsinθd

が成り立つの三つの性質をもつ。このうち,(3)をスネルの法則という。入射角と屈折角の正弦の比は入射角によらず一定であって,二つの媒質内の光の位相速度の比となる。この法則は入射光と屈折光との位相差が,境界面上の位置によらずに一定であることを表したもので,光以外の波動の屈折にも適用することができる。
屈折
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スネルの法則」の意味・わかりやすい解説

スネルの法則
スネルのほうそく
Snell's law

光の屈折の法則。 1621年 W.スネルによって初めて提唱された。これは光だけでなく一般の波動についても成立する。波動が等方性の媒質から他の等方性の媒質に入射して屈折する場合,入射面 (入射波方向と境界面の法線とを含む面) と屈折面 (屈折波の方向と境界面の法線とを含む面) は同一平面にあり,入射角を i ,屈折角を r とすれば, sin i/ sin rn (一定) の関係にあり,n を屈折側の媒質の入射側の媒質に対する屈折率という。

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法則の辞典 「スネルの法則」の解説

スネルの法則【Snell's law】

一様な媒質Aから別の一様な媒質Bへと光が進行していくとき,境界面の法線と,入射光のなす角 i(入射角)と,屈折光と法線のなす角 r(屈折角)とすると,n=sin i/sin r は入射角によらず一定となる.n は媒質BのAに対する屈折率と呼ばれる.これはオランダの測地学者スネル(W. Snell van Roijen,三角測量法の発明者といわれる)の名によるが,別名デカルトの法則*という.

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スネルの法則」の意味・わかりやすい解説

スネルの法則
すねるのほうそく

屈折

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世界大百科事典(旧版)内のスネルの法則の言及

【光】より

…入射光線,反射光線,屈折光線が入射点において境界面の法線となす角θIRDをそれぞれ入射角,反射角,屈折角と呼ぶが,θR=θIであり,またsinθI/sinθDn21は入射角によらず一定となる。後者の関係はスネルの法則と呼ばれ,n21を第2媒質の第1媒質に対する相対屈折率と呼ぶ。第1媒質が真空である場合,第2媒質の真空に対する屈折率を絶対屈折率,または単に屈折率という。…

※「スネルの法則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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