スライマン山脈(読み)すらいまんさんみゃく(英語表記)Sulaiman Range

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スライマン山脈」の意味・わかりやすい解説

スライマン山脈
すらいまんさんみゃく
Sulaiman Range

パキスタン中央部、パンジャーブ平原とバルーチスターン地方の境界を南北に走る山脈。スレイマン山脈ともいう。全長約450キロメートル。平均1830~2145メートルの標高をもち、白亜紀し鮮新世の石灰岩砂岩からなる。北端にタクティ・スライマン山(3441メートル)があり、南端はブグティ丘陵となる。山脈の東は急斜面をなし、西はソブ川でトバ・カカル山脈に接する。山脈の間には褶曲(しゅうきょく)軸に沿ってソブ、ベジなどの盆地がある。乾燥地帯で、マツカシワ、オリーブなどが生育し、住民の多くは牧畜を営む。

[成瀬敏郎]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スライマン山脈」の意味・わかりやすい解説

スライマン山脈
スライマンさんみゃく
Sulaimān Range

パキスタン中央西部,グマル峠からジャコババード北方へほぼ南北に延びる山脈。全長 450km。北部水成岩から成る砂質土,南部は石灰岩または大理石から成る。北部が高く,南に下るにつれて低くなっている。最高点は北部のタクティスライマン山 (3441m) 。この山は,昔ソロモン王が訪れたといわれ,現在でも聖山として登山者が絶えない。

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