ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スールト」の意味・わかりやすい解説
スールト
Soult, Nicolas-Jean de Dieu, Duc de Dalmatie
[没]1851.11.26. サンタマンスール
フランスの軍人。スルトとも表記される。 1785年フランス歩兵隊に志願し,フランス革命時は曹長であった。その後,将校に登用され,94年のフルリュスの戦いの戦功で将官となる。 99年チューリヒの戦いで副司令官として名を揚げ,フランス軍のなかで最も注目される将官となった。 1804年元帥。 05年にはウルムの戦い,アウステルリッツの戦いで戦功を立て,「ヨーロッパの戦術家」といわれた。 06年のイエナの戦い,07年アイラウとハイルスベルクの戦いに参加,ティルジット条約後,ダルマチア公爵となる。 08~14年半島戦争でフランス軍を指揮。ナポレオン1世が退位すると王党に加わり陸相となったが,「百日天下」の間,またナポレオンにつき,ワーテルローの戦いでは参謀長をつとめた。その後,一時,国外に亡命したが,帰国後 32~34,39~40,40~47年の3回陸相となった。王政が倒れると,共和派を名のった。
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