セトクレアセア(読み)せとくれあせあ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セトクレアセア」の意味・わかりやすい解説

セトクレアセア
せとくれあせあ
[学] Tradescantia
Setcreasea

ツユクサ科(APG分類:ツユクサ科)の多年草で、メキシコテキサスに分布する。ムラサキゴテンともいう。茎は地面をはうように伸びる。日本で栽培されるのはパリダ種の園芸種パープルハート(旧名プールプレア)で、太い茎にやや肉厚な長楕円(ちょうだえん)形の葉がつき、白粉を帯びたすみれ色の葉が美しい。初秋のころ桃色の花をつける。4~5号鉢に植えるが吊(つ)り鉢でもよい。越冬には3℃を要し、暖地では戸外でも越冬する。排水のよい土に植え、つねに強い日の当たる場所に置く。繁殖は茎挿しにより、5~8月に挿す。

[坂梨一郎 2019年6月18日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セトクレアセア」の意味・わかりやすい解説

セトクレアセア
Setcreasea pallida

ツユクサ科セトクレアセア属の総称で,メキシコ南部に約6種分布するが,一般的にはセトクレアセア・パリダの園芸品種`パープル・ハート'をさすことが多い。和名はムラサキゴテン (紫御殿) 。葉は長楕円形で互生し,長さ十数 cmになる。茎葉全体が紫紅色を帯び,葉の表面は長い軟毛でおおわれて,クモの巣状にみえることがある。茎頂にピンク色で直径 2cm前後の3弁花を咲かせる。鉢植えのほか,関東地方以西では露地植えでも栽培される。乾燥に強く,日当りのよいところを好む。よく日に当てるほど葉色が冴える。挿木で容易にふやすことができる。

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