セルミジ(その他表記)Sermisy, Claudin de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セルミジ」の意味・わかりやすい解説

セルミジ
Sermisy, Claudin de

[生]1490頃
[没]1562.10.13. パリ
フランスの作曲家。1508~14年パリのサント・シャペルに勤め,1515年王室礼拝堂の歌手に任命され,のちに聖歌隊指揮者となる。1515年フランソア1世とともにイタリア訪問,さらに 1520年イギリスを訪れた。作品は,ミサ曲モテト受難曲などのほか,200曲をこえる多声歌曲のシャンソンが特に有名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「セルミジ」の意味・わかりやすい解説

セルミジ
せるみじ
Claudin de Sermisy
(1490ころ―1562)

フランスの作曲家。国王の宮廷礼拝堂聖歌隊を中心に活躍し、ミサ曲、モテトゥス、シャンソンなど多数の作品を残した。なかでもシャンソンは重要で、同世代の詩人マロの新しい詩に刺激を受け、伝統的な歌曲定型を廃し、最上声部に親しみやすい旋律を配して、軽やかなリズム、ホモフォニー書法、簡潔な形式などを用いて新しいシャンソンの様式を生み出した。これは、ジャヌカンセルトンをはじめとする同時代のシャンソン作曲家に大きな影響を与えた。パリで没。

[今谷和徳]

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