ソルダーティ(読み)そるだーてぃ(その他表記)Mario Soldati

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ソルダーティ」の意味・わかりやすい解説

ソルダーティ
そるだーてぃ
Mario Soldati
(1906―1999)

イタリア小説家、映画監督、ジャーナリストトリノ生まれ。アメリカ留学の優れたルポルタージュ『アメリカ、初恋』(1935)で本格的な文筆活動を開始し、ネオレアリズモ文学とは一線を画した独自の作風で人気作家となる。早くから映画界に入って映画脚本を手がけ、監督としてはフォガッツァーログレアム・グリーンらの小説の映画化で豊かな才能を示した。日本には『河の女』(1955)が紹介されている。文学作品では小説『カプリ島からの手紙』(1954)、『短編集 1927~1947』(1961)が有名。

[林 和宏]

資料 監督作品一覧

O・K・ネロ O. K. Nerone(1951)
黒海賊の娘ヨランダ Jolanda la figlia del corsaro nero(1952)
河の女 La donna del fiume(1955)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソルダーティ」の意味・わかりやすい解説

ソルダーティ
Soldati, Mario

[生]1906.11.17. トリノ
[没]1999.6.19. テッラロ
イタリアの小説家,映画監督。トリノ大学を卒業後,アメリカのコロンビア大学に留学 (1929~31) 。英米文学の研究,映画製作にたずさわるかたわら,カトリック道徳を基盤に小説を発表。主著『イタリアへの逃走』 La Fuga in Italia (46) ,『カプリからの手紙』 Le Lettere da Capri (54) ,『オレンジ色封筒』 La Busta arancione (66) ,『映画監督』 Un regista al cinema (73) 。監督作品としては『昔の小世界』 Piccolo mondo antico (40) などがある。

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