タレガ

百科事典マイペディア 「タレガ」の意味・わかりやすい解説

タレガ

スペインギター奏者,作曲家。スペイン東部カステリョン・デ・ラ・プラナ県下に生まれ,ギターを独修後マドリード音楽院ピアノ科に学ぶ。1884年以降はバルセロナ本拠演奏・教育両面で活躍。J.S.バッハベートーベンショパンなどの作品を初めてギター用に編曲・演奏し,ギターの表現力の幅を拡大,近代ギター奏法の基礎を築いた。有名な《アルハンブラの思い出》(1896年)をはじめ,ギターの特質を高度に生かした抒情的小品を数多く残した。→ギターセゴビアソル

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改訂新版 世界大百科事典 「タレガ」の意味・わかりやすい解説

タレガ
Francisco Tárrega
生没年:1852-1909

スペインの作曲家,ギター奏者。マドリード音楽院でピアノ,作曲を学ぶかたわら,早くからギター演奏に打ち込み,各地へ演奏旅行のほか,バルセロナを本拠として作曲・教授に力をつくした。ギターの音に清澄さをもたらす弾弦法をはじめ,近代的メソッドを確立,バッハ,ショパン,アルベニスらの作品を編曲演奏するなどして,衰退期にあったギターの地位を大きく引き上げた。この楽器が迎えた〈20世紀のルネサンス〉を用意したことから〈近代ギター音楽の父〉と呼ばれ,後世に強い影響を残した。代表作に抒情的小品《アルハンブラ思い出》《アラビア風奇想曲》などがある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「タレガ」の意味・わかりやすい解説

タレガ
たれが
Francisco (y Eixea) Tárrega
(1852―1909)

「近代ギター音楽の父」とよばれるスペインのギター奏者、作曲家。ビリャレアールに生まれ、バルセロナに没した。子供のころからギターに興味を示し、マドリード音楽院に学ぶ。1880年ロンドンとパリの演奏会で一躍世界に名を知られる。演奏活動、美しい小品の作曲のほか、140曲もの編曲(バッハ、ベートーベン、ショパンなど)を通じてギターの新しい可能性を開拓すると同時に、プジョールEmilio Pujol(1886―1980)らの優れた弟子を育て、20世紀のギター復興への道を開いた。代表作は『アルハンブラの思い出』(1896)のほか、『アラビア奇想曲』など。

[関根敏子]

『E・プジョール著、浜田滋郎訳『ターレガの生涯』(1977・現代ギター社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タレガ」の意味・わかりやすい解説

タレガ
Tárrega, Francisco

[生]1852.11.21. カステリョンデラプラナ近郊ビラレアル
[没]1909.12.15. バルセロナ
スペインのギター奏者。近代スペインのギター奏法の基礎を開き,自作品のほか,バッハ,ハイドン,モーツァルト,ベートーベンらの作品のギター用編曲を残した。

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