ターサ文化(読み)ターサぶんか(英語表記)Tasa culture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ターサ文化」の意味・わかりやすい解説

ターサ文化
ターサぶんか
Tasa culture

エジプトの新石器時代後期の文化。前 4500~4000年頃と思われ,中部エジプトのナイル東岸にあるデル・ターサが標準遺跡。住民は半定住半遊牧の状態であったためか住居炉跡しか判明しない。墓は長円形の竪穴式で遺体屈葬土器や象牙製,貝製の装身具が副葬された。土器は粗製が多いが,黒頂土器の古い型や,刻文に白色顔料を埋めた幾何学文のある口縁部の開いた黒色土器が知られ,長方形パレットも出土する。独立した文化期とせず,バダーリー文化の初期の段階とする説もある。 (→ターサ遺跡 )  

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