ダーグ湖(読み)ダーグこ(その他表記)Lough Derg

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダーグ湖」の意味・わかりやすい解説

ダーグ湖
ダーグこ
Lough Derg

アイルランド中部西寄りにある湖。シャノン川下流部の一部をなす湖で,ゴールウェー,ティペラリー,クレアの3県の境界をなしながら北東-南西方向に約 35kmにわたって延びる。幅は1~15km。面積 96km2。最深部は約 37m。北端にポータムナ,南端にキラローの町がある。南端から約 10kmの間はシャノン川が峡谷を流れ,この間の 30mをこえる水位差を利用して同国最初の近代的水力発電所が造られた (1925~29) が,湖が浅く,また土壌多孔質石灰岩であったため,期待どおりの流水量は得られなかった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダーグ湖」の意味・わかりやすい解説

ダーグ湖
だーぐこ
Lough Derg

アイルランド共和国中央部にある氷食湖。同国の最大河川シャノン川の中流部に位置する。面積96平方キロメートル、最深部約36メートル。同湖の南端に小都市キラローがあり、これより下流はシャノン川下流域となって川幅が狭小となる。この流れを量水ダムによってふたたびせき止め、32メートルに水位を上げて運河に分水し、下流のアードナクルーシャの発電所に送水される。

米田 巌]

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世界大百科事典(旧版)内のダーグ湖の言及

【アイルランド文学】より

…キャバナPatrick Kavanagh(1904‐67)は文芸復興運動の観念性を批判し,詩集《農夫》(1936),長編詩《大飢饉》(1942)で,自己の体験にもとづいて悲惨な農村生活の実体を克明に描いた。デブリンDenis Devlin(1908‐59)は《ダーグ湖》(1946)で,宗教的熱情をモダニズム文学の技法に託して表現した。トマス・キンセラ(1928‐ ),リチャード・マーフィ(1927‐ ),ジョン・モンタギュー(1929‐ )らも,伝説や歴史の挿話など従来の題材を新しい技法によって語ろうと試みている。…

※「ダーグ湖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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