チューバク(その他表記)Chūbak, Ṣādeq

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チューバク」の意味・わかりやすい解説

チューバク
Chūbak, Ṣādeq

[生]1916.8.5. イラン,ブーシャハル
[没]1998.7.3. アメリカ合衆国,カリフォルニア,バークリー
イランの作家。 1937年テヘランのアメリカ系大学を卒業後教職につき,その後軍の英語通訳官を勤めた。 1949~74年イラン国営石油会社で図書館司書として勤めながら執筆活動を続けた。イランの作家サーデク・ヒダーヤトの影響を強く受ける一方,ウィリアム・フォークナー,アーネスト・ヘミングウェーなどの影響も受けた。社会問題をテーマに俗語駆使して短編長編小説を執筆,20世紀のイランを代表する作家の一人となった。代表作に短編集『人形芝居』 Kheime shab-bāzī (1945) ,『主人に死なれた猿』 Antarīke lūtīyash morde būd (1949) ,長編『タングスィール』 Tangesīr (1963) ,『忍耐の石』 Sang-e ṣabūr (1966) などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チューバク」の意味・わかりやすい解説

チューバク
ちゅーばく
Sādeq Chūbak
(1916―1998)

イランの小説家。ブーシャハルに生まれる。テヘランでアメリカ系学校に学ぶ。サーデク・ヘダーヤトの影響を受け、1945年最初の短編集『人形芝居』で文壇に登場、巧妙な俗語の駆使と独創性で知られる。ほかに短編集『主人が死んだ猿』(1950)、『墓場の最初の日』(1965)、長編小説『タングスィール』(1963)、『忍耐の石』(1966)など。

[黒柳恒男]

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