ツベルクリン(英語表記)tuberculin

翻訳|tuberculin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ツベルクリン」の意味・わかりやすい解説

ツベルクリン
tuberculin

R.コッホ (1843~1910) が 1890年に結核の診断と治療に用いるため創製したもの。旧ツベルクリンはヒト型結核菌を培養したのち,加熱殺菌してつくられたが,新ツベルクリンは 97年に,結核菌体を乾燥して砕き,水分を除いて 20%のグリセリンに浮遊させてつくられた。現在は PPD (精製ツベルクリン蛋白) が用いられている。ツベルクリン反応は,ツベルクリン液を皮内に 0.1ml注射し,48時間後に発赤を計測して結核菌感染の有無を判定するもの。通常,注射部位の発赤の直径が 1cm以上の場合に陽性,それ以下の発赤を疑陽性,発赤のないものを陰性とする。陽性の場合は硬結水疱を伴うこともある。

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