郵便報知新聞(読み)ゆうびんほうちしんぶん

  • ゆうびんほうちしんぶん イウビン‥
  • ゆうびんほうちしんぶん〔イウビンホウチ〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

初代駅逓頭前島密着想に基づいて秘書小西義敬らが明治5 (1872) 年6月 10日に創刊した新聞。当初冊子型月6回刊であったが,1873年からは日刊に切替え,駅逓寮命令で各地方からニュースを集めた。のち大隈重信に買収され改進党機関紙として福地源一郎の『東京日日新聞』と論戦を展開した。 86年から大衆的な紙面構成で発行部数は一時 600万部をこえたことがある。 95年 12月以後『報知新聞』と改題

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百科事典マイペディアの解説

明治初期,報知社から発行された新聞。前島密の企画。1872年創刊。初め月5回刊。1873年日刊となる。1874年栗本鋤雲が入り自由民権派の新聞に発展,藤田茂吉矢野竜渓らが健筆を振るった。1882年矢野が社長になると立憲改進党の機関紙となり,官憲派の《東京日日新聞》と論戦。その後改進党色を薄めたが,1894年三木善八が社主となり報知新聞と改題。
→関連項目大新聞・小新聞新聞原敬原抱一庵町田忠治

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デジタル大辞泉プラスの解説

明治時代の日本の新聞。1872年、前島密(ひそか)らが創刊。当初は月5回の発行、のち日刊となる。犬養毅、尾崎行雄といった論客を擁し、民権派の政論新聞として発展。1894年12月、「報知新聞」に改題して終刊

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世界大百科事典 第2版の解説

明治前期の東京で発行された有力な政論新聞。1872年(明治5)に駅逓頭前島密(ひそか)が秘書の小西義敬を社主として創刊させた。駅逓寮(のちの郵便局)の組織を通じてニュースを集めるなど地方記事が充実し,また配送も迅速円滑であった。自由民権運動が台頭する81年に,矢野竜渓(文雄)が小西から同社を譲り受け,民権派(改進党)の機関紙として急進論を掲げ,官権派の《東京日日新聞》と論戦を展開した。栗本鋤雲(じようん),藤田茂吉,犬養毅,尾崎行雄などの論客が在社した。

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精選版 日本国語大辞典の解説

明治五年(一八七二)六月創刊で月五回発行の冊子型新聞。前島密の発案による。翌年から日刊。栗本鋤雲・矢野龍渓・犬養毅・尾崎行雄らを執筆陣に擁す。同二七年一二月に報知新聞と改名。第二次世界大戦時の統制で読売新聞に併合。

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旺文社日本史事典 三訂版の解説

明治時代の日刊新聞
駅逓頭前島密の企画で1872年刊行。'74年以来自由民権派の政論新聞となり,'82年社長矢野竜溪により立憲改進党機関紙となったが,政府から弾圧され,'94年『報知新聞』と改め内容を通俗化した。1942年『読売新聞』に合併され,戦後,読売系スポーツ芸能紙として紙名を残す。

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世界大百科事典内の郵便報知新聞の言及

【大新聞・小新聞】より

…その政治論議は早期国会開設を要求する民権派と漸進的な開設を主張する官権派(御用新聞)とによって,かまびすしく展開された。民権派新聞には《郵便報知新聞》《朝野新聞》《東京横浜毎日新聞》《東京曙新聞》があり,官権派新聞には《東京日日新聞》があった。一方,小新聞は花柳だね,警察だねなどで特色を発揮していた。…

【栗本鋤雲】より

…滞仏中維新にあい,帰国後小石川大塚に隠退。73年《郵便報知新聞》に編集主任として入社。論説は古沢滋らに任せて全体を統括し,自らは随筆(〈出鱈目〉〈五月雨〉など)を書く。…

【御用新聞】より

…欧米においても支持政党を明確にした新聞や,政府自身が保有し宣伝活動を行う新聞のような例は多いが,日本の御用新聞は明治時代前半に集中してみられ,西欧のものとは歴史上の意味は大きく異なる。明治維新期の新聞の大部分は,《郵便報知新聞》の駅逓寮御用,《日新真事誌》の左院御用のように,政府の御用新聞であるといってよい。新聞は文明開化を推進する政府の,上意下達のコミュニケーション・システムの一翼を担うことを誇りとしていた。…

※「郵便報知新聞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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