テマリバナ(読み)テマリバナ(その他表記)Viburnum plicatum f.plicatum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テマリバナ」の意味・わかりやすい解説

テマリバナ(手毬花)
テマリバナ
Viburnum plicatum f.plicatum

スイカズラ科の落葉低木。ヤブデマリ (藪手毬)の園芸品で,観賞用として庭に栽培されるが,本州中部,台湾,中国にはまれに野生している。葉は対生し,円形で縁に鋸歯があり,葉面に皺があって縮み,下面に葉脈が隆起している。花期は5月。花序球形で径6~7cm,白色で大きな不捻性の装飾花のみからなり,枝上に連なって大変美しい。花冠外側のものが大型。花の様子は一見ガクアジサイ (額紫陽花)に似るが,花弁が大きく,が微小で歯状であるので区別できる。和名は花冠が大きく球形に盛上がった状態を「てまり」にたとえたもので,別名オオデマリともいう。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のテマリバナの言及

【ヤブデマリ】より

…種としては日本,朝鮮南部,中国に分布するが,変異が多い。花序全体が装飾花となったものをテマリバナf.plicatum(英名Japanese snowball)とよび,栽培される。本州中北部の日本海側のものは葉が大きく,毛が少ないためケナシヤブデマリvar.glabrum (koidz.) Haraとして区別する。…

※「テマリバナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android