ガクアジサイ

百科事典マイペディア 「ガクアジサイ」の意味・わかりやすい解説

ガクアジサイ

関東南部,伊豆半島紀伊半島,四国南部などの沿海地にはえるユキノシタ科の落葉低木。葉は厚く,倒卵形アジサイの母種で,全体によく似るが,萼片,花弁ともに5枚の両性花が花序の中央に集まり,装飾花が周囲につく点で異なる。花は6〜7月に咲き,装飾花の萼片は4枚で,わずかに紫色をおびる。両性花は淡青紫色。これに似たヤマアジサイ山地にはえ,葉が楕円形で薄く,花は普通白い。本州(福島県以南のおもに太平洋側)〜九州に分布タマアジサイは花序がはじめ大きな包葉に包まれて球形となるもので,福島県〜岐阜県の主として太平洋側にはえる。いずれも庭木とする。
→関連項目アマチャ

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガクアジサイ」の意味・わかりやすい解説

ガクアジサイ
がくあじさい / 額紫陽花
[学] Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. f. normalis (E.H.Wilson) H.Hara
Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. f. macrophylla

ユキノシタ科(APG分類:アジサイ科)の落葉低木。アジサイの原種で、高さ1.5~2メートル。7月ころ大形の集散花序をつけ、外周中性花には花弁状の大きい萼(がく)が4個あり、結実しないが、内方の多数の両性花は小さく、卵形の蒴果(さくか)を結ぶ。日本の関東地方と中部地方の太平洋側、伊豆諸島小笠原諸島の一部の海岸近くに自生する。

[若林三千男 2021年3月22日]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガクアジサイ」の意味・わかりやすい解説

ガクアジサイ(額紫陽花)
ガクアジサイ
Hydrangea macrophylla f.normalis

アジサイ科の落葉低木。房総,三浦,伊豆半島,紀伊半島南部,小笠原諸島などに自生する。幹は群生して高さ 2mくらいになり,よく分枝する。葉は対生し,葉身は大きく広倒卵形で縁に鋸歯があり,質は厚く表面に光沢がある。6~7月,大型の集散花序をつけ,そのまわりに萼片が花弁状に変化した少数白色,またはわずかに紫色を帯びた装飾花と,花序中央に多数の淡青紫色の両性花を開く。両性花は萼片,花弁ともに 5枚,おしべは 10本。園芸品種であるアジサイ(紫陽花)の原種といわれ,観賞用として庭にもよく植えられる。

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改訂新版 世界大百科事典 「ガクアジサイ」の意味・わかりやすい解説

ガクアジサイ

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