出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…【小谷 仲男】
[美術]
バクトリア王国時代には,アイ・ハヌムからコリント式柱頭が発掘されていることが示すように,ヘレニズム美術が栄え,前2世紀末からギリシアとイランの美術が混交した〈グレコ・イラン様式美術〉が生まれた。王国滅亡後,1~3世紀には南のガンダーラから仏教美術が伝播し,テルメズTermez(ウズベキスタン領)の近辺などに多数の寺院が建立され,絵画,塑像,石彫(〈オクサス派〉)が制作された。3世紀にこの地がササン朝ペルシアに征服されると,クシャーナ朝とササン朝の美術が融合した様式が誕生し(金・銅貨,〈饗宴図〉中心の世俗的壁画など),この美術は5~6世紀のエフタル族支配下にも踏襲された。…
※「テルメズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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