テン・たおれる・さかさま・いただき

普及版 字通 の解説


人名用漢字 19画

[字音] テン
[字訓] たおれる・さかさま・いただき

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は眞(真)(しん)。眞は(か)(、死者)と県(縣、首の倒形)とに従って、死者を意味する。〔説文〕九上に「頂なり」として頂巓(ちようてん)の意とするが、もと倒・死することをいう。

[訓義]
1. たおれる、たおす。
2. さかさま、おちる。
3. いただき、あたま。
4. あわてる、うれえる。
5. こころが狂う、まよう。
6. こずえ。
7. (てん)と通じ、みみだま。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 伊太々(いただき) 〔名義抄〕 イタダキ・オツ・サカサマニ・クツガヘル・クヅル・タフル/ イツカヘリオツ 〔字鏡集〕 クヅル・サカサマ・オツ・イタダキ・クツガヘル・タフル・クツガヘス

[声系]
巓は声。〔玉〕に「山頂、之れをと謂ふ」とみえるが、のち山頂には巓を用いる。また〔楚辞、九章、惜誦〕に「巓越(てんゑつ)」の語があり、巓を落の意に用いる。

[語系]
tyen、跌dyetは声義近く、また躓・tietもみなつまずき、たおれることをいう。轉(転)tiuanは、たおれてさらに転ずる意がある。また巓tyenはと同声。天thyenは同義、天は人の頭の象形字。定dyengは頭の額(ひたい)の部分、頂tyengは頭の上部、題dyeは定(額)と同じ意。みな天頂の意を以て一系をなす語である。

[熟語]

[下接語]
・雲・華・救・狂・刑・傾・山・詩・酒・樹・秀・書・抄・酔・草・躓・茶・墜・倒・動・馬・白・扶・風

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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