ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デュシェーヌ」の意味・わかりやすい解説
デュシェーヌ
Duchesne, Louis-Marie-Olivier
[没]1922.4.21. ローマ
フランスの古代教会史家。 1867年司祭。ローマでデ・ロッシに学び,77年パリ大学カトリック研究所教授。 81年『文学,歴史,神学の批判報告』 Bulletin critique de littérature,d'histoire et de théologie誌を創刊。 92年エコール・デ・ゾート・ゼチュードの宗教研究の主任を兼ね,95年から死ぬまでローマのフランス学院院長。 1910年アカデミー・フランセーズ会員。考古学,地誌学,典礼学などの研究を教会史に適用。実証的研究により多くの伝説をくつがえし,辛辣な文章とあわせて多くの敵をつくった。主著『歴代教皇表』 Liber pontificalis (2巻,1886~92) ,『キリスト教祭式の起源』 Les origines du culte chrétien (89) ,『古代キリスト教会史』 Histoire ancienne de l'église chrétienne (4巻,1905~25) 。
デュシェーヌ
Duchesne, (Rose) Philippine
[没]1852.11.18. アメリカ,セントチャールズ
フランスの修道女,福者。 1788年故郷で訪問会に入り,フランス革命により一時家庭に引戻されたが,1804年他の修道女とともに聖心会に入って M.S.バラの秘書をつとめる。 18年アメリカに渡り,各地に学校,修道院を建て,会の地盤を築いた。 1940年列福。祝日 11月 17日。
デュシェーヌ
Duchesne, André
[没]1640.5.30. パリ
フランスの歴史家。王室歴史編纂官。『フランス王朝の偉大と尊厳の由来と研究』 Antiquités et recherches de la grandeur et majesté des rois de France (1609) ほか著作が多い。フランス歴史学の父と呼ばれる。
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