トゥルゴビシュテ(読み)とぅるごびしゅて(英語表記)Târgovişte

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トゥルゴビシュテ」の意味・わかりやすい解説

トゥルゴビシュテ
とぅるごびしゅて
Târgovişte

ルーマニア中南部、ドゥンボビツァ県の県都。1989年のチャウシェスク社会主義政権崩壊後、ルーマニア語は1945年以前の表記法に戻り、それに従いトゥルゴビシュテも社会主義時代に使用されたTîrgovişteから、Târgovişteに戻った。首都ブクレシュティ(ブカレスト)の北西約75キロメートルにあり、南カルパティア山脈から流れるヤロミツァ川がルーマニア平原に出る所に位置する。人口8万9429(2002)。油田地帯にあり、石油採掘機械工業が発達している。鉄道交通の要地である。14世紀末からトランシルバニアとの交易都市として発展し、のちにワラキア公国(ルーマニア語名ツァーラ・ロムネアスカ)の首都(1383~1698)となり、経済政治、文化の中心地であった。15世紀のキンディエ塔や16世紀のドムネアスカ教会が残る。

[佐々田誠之助]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トゥルゴビシュテ」の意味・わかりやすい解説

トゥルゴビシュテ
Tîrgovişte

ルーマニア南部,ドゥンボビツァ県 (面積 3738km2。人口 55万 9900〈1992推計〉) の県都。 1383~1698年ワラキア公国の首都で,政治,経済の中心地。油田地帯の中心都市で,第2次世界大戦後,工業都市として発展。冶金石油精製,建設資材工業がある。 16世紀初頭に建設された修道院聖堂城塞遺跡がある。人口9万 7876 (1992推計) 。

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