トキワイカリソウ(読み)トキワイカリソウ(その他表記)Epimedium sempervirens

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トキワイカリソウ」の意味・わかりやすい解説

トキワイカリソウ(常磐碇草)
トキワイカリソウ
Epimedium sempervirens

メギ科常緑多年草で,島根県から新潟県までの日本海側に分布する。落葉樹の林床,林縁などに生じる。葉は3回3出の複葉で,各小葉は卵形で先は鋭くとがり基部は心形,辺縁に先端がとげ状の鋸歯があり,下面には短伏毛が密に生える。地上茎に葉を1枚つけ,根出葉もほとんど同型。花は総状花序に5~10個ほどつき,径 3cm,石川県より西ではおもに紅紫色で,東では白色となる。萼片は8片あり,外側の4片は小さく開花時に落ちる。花弁は4枚で,基部近くに長さ 2cmぐらいのがあり,先端に蜜をためている。和名は常緑のイカリソウ (碇草)の意。

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関連語 碇草

日本大百科全書(ニッポニカ) 「トキワイカリソウ」の意味・わかりやすい解説

トキワイカリソウ
ときわいかりそう / 常磐錨草
[学] Epimedium sempervirens Nakai et F.Maek.
Epimedium grandiflorum subsp. sempervirens (Nakai) Kitam.

メギ科(APG分類:メギ科)の多年草。イカリソウに似るが、根茎が伸長して大株となり、名のとおり冬にも葉が枯れずに残ることなどが異なる。北陸から山陰地方低地林下に分布し、福井県以西では紅紫色花、以東では白色花になる。

[鈴木和雄 2019年9月17日]

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百科事典マイペディア 「トキワイカリソウ」の意味・わかりやすい解説

トキワイカリソウ

イカリソウ

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世界大百科事典(旧版)内のトキワイカリソウの言及

【イカリソウ】より

… イカリソウ属Epimediumは日本に約7種が自生し,地方的変異が多い。トキワイカリソウE.sempervirens Nakai(イラスト)は葉が厚く越年生で,新潟県より山陰にかけて分布する。福井県以北では白花が多く,以南では紅紫色の花が多い。…

※「トキワイカリソウ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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