落葉樹(読み)らくようじゅ(英語表記)deciduous tree

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

落葉樹
らくようじゅ
deciduous tree

毎年秋になると全部の葉が落葉して越年する樹木をいう。広葉樹はその例が多いが,なかでもサクラ,モミジが著しく,イチョウもその一つである。針葉樹ではカラマツラクウショウ (ヌマスギ) などがその例である。カシワなどのように葉が枯れても必ずしも全部落葉しない植物もある。なお熱帯地方などでは寒冷季に対してでなく,乾季に向って落葉を起すものがある。

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デジタル大辞泉の解説

らくよう‐じゅ〔ラクエフ‐〕【落葉樹】

秋の低温期になると葉が枯れて落ち、翌春に新しい葉を生じる樹木。温帯に多く、大部分は広葉樹で、夏緑樹ともいう。また、乾期になると葉が落ちる雨緑樹もあり、亜熱帯・熱帯にみられる。落葉木。→常緑樹

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百科事典マイペディアの解説

落葉樹【らくようじゅ】

葉の寿命が1年以内でふつう冬に一斉に落葉する樹木(夏緑)をいうが,熱帯〜亜熱帯で乾季に落葉するもの(雨緑)も含まれる。常緑樹の対。温帯に多くはえ,種類も多い。同一植物で環境により落葉樹であったり,常緑樹であったりするものもある。落葉樹にはブナ,ミズナラなどの落葉広葉樹と,カラマツ,セコイアなどの落葉針葉樹とがある。
→関連項目街路樹

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世界大百科事典 第2版の解説

らくようじゅ【落葉樹 deciduous tree】

常緑樹対語で,葉の寿命が1年に満たず,すべての成葉を失って休眠状態に入る時期をもつ樹木。落葉樹の大半は広葉樹であるが,カラマツ,セコイアのような針葉樹の一部も含まれる。年間を通じて高温・多湿で,寒さや乾燥という季節の明らかでない熱帯多雨林においても落葉樹は存在し,いつでも一部の種や個体が落葉して裸になっているが,1本の木で落葉した枝と葉のついた枝をもっていたり,裸になっても半月ほどで新しく葉を展開してしまうなど,常緑樹との区別ははっきりしない。

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大辞林 第三版の解説

らくようじゅ【落葉樹】

低温や乾燥の続く期間、すべての葉を落として休眠する樹木の総称。葉は形成されてから一年未満で枯れる。多くは広葉樹で、落葉に先立って黄葉・紅葉するものがある。闊葉かつよう樹。 ⇔ 常緑樹

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

落葉樹
らくようじゅ

生育不適期に葉を落とす樹木のことで、乾期に落葉する雨緑樹と低温期に落葉する夏緑樹がある。雨緑林は、4~6か月の乾期をもち、1000~2000ミリメートルの年降水量を有する熱帯から亜熱帯地域に発達し、熱帯多雨林からサバンナへの移行部で、多雨林を取り巻くように分布する。チークTectona grandis L. F.、サラソウジュ(サル)Shorea robusta Gaertn.は南アジアの雨緑林の構成種で、造林樹種としてもよく知られている。林内は放牧に利用され、乾期には野火のほか人為的な火入れも行われる。このため、下層植生が焼かれるので、林冠木は耐火性をもっている。一方、夏緑林は北半球の温帯北部に広く発達する。落葉は低温に対する適応であるが、落葉は温度を高く維持してもおこる。落葉樹林の北限は日平均気温10℃が120日以上までで、それ以下になると針葉樹に置き換わる。[大澤雅彦]

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世界大百科事典内の落葉樹の言及

【常緑樹】より

落葉樹の対語で,葉の寿命が1年以上あり,年中葉をつけている樹木。落葉樹とは葉の寿命で区別されるが,葉が革質や肉質で厚く光沢があるので,葉のついた状態でも,落葉樹と一見して見分けられることが多い。…

※「落葉樹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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